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2018年10月15日 第36回修復的司法セミナー

 2018年10月15日17時より本学朱雀キャンパスにて,平岡義博 客員教授(立命館大学)をお招きし,「ニューヨーク市のDNA型鑑定と科学鑑定の適正化」と題した講演会を行いました。平岡客員教授は,数年前まで科学捜査研究所職員であったご経験から,日本の刑事司法における科学鑑定の課題について研究をされています。本年8月,米国ニューヨーク州の科学鑑定の実情について3つの機関の現地調査を行われ,その調査概要についてご報告がありました。まず,ニューヨーク市主席医学検査官事務所(OCME)です。OCMEはニューヨーク市の市民保健部に所管される部署で警察からは独立した機関です。法生物学,法毒物学,法医学,分子遺伝学の4つの研究所から構成されており,DNA型鑑定が行われるのは法生物学研究所です。ここでは作業ごとに部屋を分けて試料の混合や汚染を防ぐなどの対策を行っているそうです。OCMEではISOも取得して,鑑定の品質管理が徹底されているとのことでした。ただ,これほどの対策を行っていても不祥事が生じているとのことでした。つぎにニューヨークのイノセンス・プロジェクト(Innocence Project:NY-IP)です。NY-IPは,1992年にYeshiva大学に設立した冤罪の救済活動を行う団体です。NY-IPの訴訟戦略部長であるC. Fabricant氏は2016年,大統領科学技術諮問委員会(PCAST)に参加して刑事裁判における法科学の信頼性研究の実践を行ったそうです。PCASTレポートではDNA型鑑定や毛髪鑑定,指紋鑑定などの信頼性研究を行った結果がまとめられました。しかし,政権交代によって科学研究の予算減少などにより成果の浸透が不十分であるとみる向きもあるようです。さいごに,New York大学のU.S.アジア法研究所です。ここでは米国やアジア,特に中国のえん罪救済活動や研究を行っているとのことでした。現地調査を踏まえて日本の現状をみると,日本には法科学教育がないことなどが課題といえます。また米国の冤罪事件では,司法との連携が可能であり,また証拠資料も十分に保管されていることから,真犯人捜査が可能です。一方で日本の冤罪事件では真犯人が捜査されないという問題もあります。

 ご報告後は,日本の科捜研の閉鎖性の課題,OCMEの科学的中立性と警察との関係性などの実情などについて議論があり,大変有意義な講演会となりました。

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「修復的司法観による少子高齢化社会に寄り添う法・社会システムの再構築」プロジェクト
 

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